ロシアワールドカップ1次リーグC組(21日、デンマーク-豪州、サマラ)FIFAランキング12位のデンマークと同36位の豪州が対戦。前半にデンマークがMFクリスティアン・エリクセン(26)=トットナム=のゴールで先制した。敗れれば敗退の豪州は初戦で泣かされたVARでPKを獲得。MFミル・ジェディナク(33)=アストン・ヴィラ=のゴールで追いついた。一進一退の攻防を繰り広げた好ゲームは1-1の引き分けに終わった。
試合は開始直後にデンマークが先制。前半7分、MFシェーネの浮き球のパスをペナルティエリア内で納めたFWN.ヨルゲンセンが走りこんできたMFエリクセンへパス。エリクセンはこれを完璧なタイミングで捉え、ゴールネットへ突き刺した。攻撃の手を緩めないデンマークは24分にも絶好機。右サイドの深い位置からDFダルスゴーが中央へ低めのクロス。これにN.ヨルゲンセンが頭で合わせるもわずかに枠を外した。劣勢だった豪州だが36分にPKのチャンス。直前のCKでデンマークのMFポールセンがハンドをしたのではないかということでVAR判定が適用され、これが認められた。同点のチャンスを得た豪州は主将のMFジェディナクがこれを冷静に決め同点に追いついた。ポールセンにはイエローカードが提示された。試合はこのまま1-1で前半を折り返した。
後半は両者一進一退。攻守がめまぐるしく入れ替わり、ともに決定機はつくれない。25分、豪州は右サイドからのクロスが左サイドへ流れるとMFアーザニが拾い、右のMFムーイへ。ムーイはペナルティエリア手前の左から右足を振り抜いたが強烈なシュートはわずかに外れた。すると27分にはシストがペナルティエリア手前の左からミドルシュート。両者におしいシュートが増え、試合が動き始めた。
43分、デンマークは左サイドから切れ込みクロスを上げるも合わず。豪州は直後にアルザニがドリブルから狙ったがGKシュマイケルの好守に阻まれる。後半は両者とも前線からプレスを強め前に出たが最後まで出足の鋭さは落ちず、1-1のまま試合を終えた。
初戦でフランスに敗れ崖っぷちだった豪州は、この引き分けで最終戦に望みをつないだ。ペルーに勝利し、この試合で勝てば1次リーグ突破をほぼ確実と出来たデンマークも最終戦へ持ち越しとなった。