令和の怪物に投げ勝ちローテに返り咲く! 東京五輪で公式戦を中断する期間に行う「2021プロ野球エキシビションマッチ」が27日にスタートする。阪神は初戦のロッテ戦(甲子園)に藤浪晋太郎投手(27)が先発。及川や二保らと争う後半戦のローテ入りへ「勝ち取っていきたい」とアピールを誓った。相手先発は最速163キロ右腕の佐々木朗希投手(19)。「新時代の人間」「まさに怪物」と評し「負けないように」と対決も力に変える。

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東京五輪で連日熱戦が繰り広げられる中、藤浪も負けられない戦いに臨む。

藤浪 争って勝ち取っていかないといけない立場。後半戦のローテで回れるようにアピールして、勝ち取っていきたいと思います。

今季は初の開幕投手を務めたが2軍降格を経験。前半戦は中継ぎとして登板を重ね、エキシビションマッチ初戦の27日ロッテ戦で再び先発を任された。ここからローテ返り咲きを狙う。

注目の対戦になる。ロッテの先発は佐々木朗。平成、令和と高校野球界を沸かせた2人のスターが聖地に並び立つ。大阪桐蔭時代に甲子園春夏連覇で沸かせた藤浪は、「令和の怪物」の印象を率直に話した。

藤浪 新時代の人間だという感じがします。自分の高校生の時と比べても次元の違う感じがしますし、まさに怪物にふさわしい選手。その中で、自分も負けないようにいいピッチングができればと思います。

怪物の存在も力に変えてアピールする。さらに、19年までのチームメートで、藤浪との対戦を望む鳥谷も甲子園遠征に同行予定。初対戦の可能性もあり、モチベーションは高まる。

矢野監督は先発枠を奪う快投を待ち望んだ。「期待はもちろん俺もしている。でもそれは奪い取るもの。晋太郎だけじゃなく、ライバルもいるわけだから。勝ち取ってもらえたらと思う」。ソフトバンクから移籍の二保、先発再挑戦の高卒2年目の及川とともに、“第6の男”を争う展開だ。

東京五輪で世界に挑むアスリートからも刺激も受けている。

藤浪 柔道の大野(将平)さんとは親交もあり、良くしていただいていますし、空手の西村拳も年下ではありますが、仲良くさせてもらっているので、注目しています。あとは競泳の萩野(公介)君も交流があるので、いちファンとして拝見させてもらっています。

親交のあるオリンピアンの勇姿を目に焼き付け、4月23日のDeNA戦以来95日ぶりの先発マウンドへ。五輪真っ盛りの午後6時、虎の背番号19が腕を振る。【磯綾乃】

★今季の藤浪 プロ9年目で初めての開幕投手を務めた。先発で5試合に登板し2勝1敗も、制球に苦しむ場面が続き、4月24日に出場選手登録を抹消。その後、セットアッパーの岩崎がリフレッシュのため2軍調整となった6月4日に、中継ぎ要員として再昇格。13試合に登板し、1勝1敗4ホールドを挙げている。

★阪神先発ローテ予想 エキシビションマッチ・ロッテ戦(甲子園)

27日藤浪-佐々木朗

28日伊藤将-二木

29日二保-美馬

◆エキシビションマッチ 27日から8月10日までセ・リーグ対パ・リーグで対戦し有観客で行う。阪神はロッテ、西武、オリックス、楽天と12試合。主催する27日からのロッテ3連戦、30日からの西武3連戦(いずれも甲子園、午後6時試合開始)の入場券は発売中。27日のロッテ戦は当日券も発売される。試合はCS放送のスカイAや、球団のインターネット動画「虎テレ」などで中継される。